一人で靴下製造を続けるための国内物流の切り分け方

こんな場面に出会ったことがある方に向けて書いています。

  • 業務量が増え、出荷や検品が回らなくなってきた
  • 外注を検討しているが、どこまで手放していいのか判断できない
  • 効率化したい一方で、品質の把握だけは自分で続けたいと感じている

この記事は、弊社の業務量が急増した時期に、国内物流の外注化を検討・実行したときの記録を、
今あらためて整理したものです。

当時どこに迷い、何を手放さなかったのかは、今も判断の基準として変わっていません。

業務量が増えたとき、最初に限界を迎えたのは出荷だった

物量の増加に伴い、業務量が増加したため、検品と出荷に追われる毎日が続きました。

出荷業務は、待ったなしの最優先事項です。検品をして出荷をしなければ納期にも間に合いませんし、お客様に納品しなければお金も入ってきません。

万が一間に合わなくなりそうになったら、他の業務を投げ出してでも作業をしなければなりません。

そこで、まずは出荷業務の外注化を、ひとつの目標として掲げることにしました。

国内物流の業務フローを整理する

当時の国内物流の流れは、次のようなものでした。

  • 海外の工場出荷前に、梱包された状態でサンプルを発送してもらい確認
  • 日本の物流倉庫に入庫後、抜き取り検品で仕様を最終確認
  • 検品後、送り状など出庫準備
  • 配送業者が集荷し、送り状番号をお客様へ連絡

この中で、入出庫業務を外注化することには、当初から抵抗はありませんでした。懸案点になったのは検品の部分でした。

品質についてはきちんと自分で把握をしておきたかった

海外の工場から出荷された製品を、現地の第三者検品機関で検品し、港から直接お客様に納品する方法も検討しました。

ただ、作り手として、品質を把握しないまま納品することには、どうしても抵抗がありました。

実際、品質がしっかりとしている工場を選択すれば、製品が倉庫入庫後の検品は不要な場合もあります。

ただし、事前に工場との間で基準を取り決めていたとしても、状況によって、品質のばらつき方が変わることがあります。

だからこそ、製品が入荷したタイミングで、一定数量を抜き取り、自分の目で確認することを大切にしてきました。その時々の品質を把握し、工場とコミュニケーションをとることは品質向上のために必要なことだからです。

出荷業務だけを外注化する

最終的に選んだのは、入出庫業務のみを外注化するという方法でした。

製品が外注倉庫に入庫したら、私自身が倉庫に赴き、抜き取り検品を行う。

それだけでも、業務量は大きく圧縮されました。

自分の目で確認する行為を、作業から判断へ

現在は、次のような体制で運用しています。

  • 海外の工場出荷前に、梱包された状態でサンプルを発送してもらい確認
  • 日本の物流倉庫に入庫後、抜き取り検品で仕様を最終確認(外注)
  • 入庫した製品全量の検針と検数を行う(外注)
  • 検品後、送り状など出庫準備(外注)
  • 配送業者が集荷し、送り状番号をお客様へ連絡(外注)

工場出荷前にサンプルを確認します。ここで万が一問題が生じた場合は、海外の工場で解決をしてから出荷をします。

その結果をもとに日本の物流倉庫に抜き取り検品を依頼します。

入荷時に一定数を確認し、問題があれば、全量検品に切り替えられる体制を取っています。

これは効率の問題というよりも、自分の目で状態を把握することを徹底したいという考えからです。

また、その結果を工場に反映することで、常に改善を重ね、品質をより安定させることが可能になります。

現在は外注に委ねる範囲が以前よりも広くなっています。その一方で、生産工場の見直しを行い、品質の前提そのものを整えてきました。

その結果、以前のように検品に追われることはなくなり、自分の目で確認する行為も、作業ではなく判断の一部になっています。

外注化は、すべてを手放すことではない

外注化というと、業務を丸ごと手放すイメージを持たれることがあります。

でも、少なくとも私にとっては、どこまでを外に出し、どこを自分で持つかを切り分ける行為でした。

出荷業務を外に出したからこそ、自分が本当に力を入れるべきポイントが、以前よりはっきりしたように思います。

編集後記

2/22(日)

首にカメラを提げて、ペダルを漕いで武蔵小金井へ向かう。パン屋さんに併設のカフェで記事を書いていると18:30で閉店になった。日曜日は1時間早い。そのまま帰ろうと思ったけど、上島珈琲へ。帰路に東小金井の高架下で写真をとった。今も会社の登記はこちらに置いてあり、シェアオフィスは使えるのだけれど、ほとんど行っていない。ただ自転車に跨るとついつい多摩方面に向かってしまう。取引銀行もその近辺にあるので、週に数回は高架下ストリートの横を通り抜ける。

2017頃、私は高架下のお店群の一室を借りて事務所にしていた。事業を開始して4年目を迎え、改めて方向性を考えるために、「コウカシタスクール」という起業セミナーに参加した。だけど検品に追われて半分通って挫折してしまった。当時はいつも検品をしていた。検品で将来に向けた投資の時間がとれなくなり身動きがとれなくなった。そんなことがきっかけになって外注化を検討し始めた。そんなことを思い出した。