靴下製作 考え方

オリジナル靴下を小ロットで製作するときの考えかたとは?

こんな方におすすめ

  • 靴下のOEM製造を検討している
  • 自社ブランドに靴下を加えたい
  • 靴下を少ない数量で製作したいけど価格が合わない

靴下製造メーカーを営んで7年になります。2019年から自社で靴下ブランドの運営も開始しました。

工場の立場から見ると、発注数量は多いにこしたことがありません。

実際自社でブランドを運営してみると、小ロットで製造すると原価があがり、数量を作ると在庫リスクを背負わなければならない難しさを感じるようになりました。

製造と販売、両方の立場からみた、「オリジナル靴下を小ロットで製造するときの考え方」についてご紹介して参ります。

メモ

製造用語で、1回の生産で製造する数量のことを「ロット」、生産対応が可能な最低限の数量のことを「小ロット」言います。

オリジナル靴下を小ロットで製造するメリットとは

靴下を小ロットで製造する際のメリットについて考えてみました。

トライアンドエラーが可能

製品の販売を開始すると、売り場での反応を確かめたり、実際に靴下を購入されたお客様の声を拾うことができます。

1回の投資金額が少なくすむ小ロットで製造と販売を繰り返すことで、よりお客様のニーズにあった靴下を開発することができます。

多品種製造がしやすい

最小ロットが、デザインにつき1000足だとしたら、3つのデザインで展開しようと思うと、3000足製造する必要があります。

100足だとしたら300足で3種類でのデザイン展開が可能です。

万が一3種類の中で、1種類だけしか売れなかったという場合でも、売れたデザインから次の展開を検討することができます。

在庫リスクが低減される

靴下は小さなものです。スニーカーソックスですと250足で、130サイズカートン一箱分で収まります。

このくらいであれば、万が一在庫になってしまったとしても事務所の片隅においておけるのではないでしょうか。

ロットが大きい場合は、在庫を消化するまでの期間を計算し、倉庫費用も売価に加えなければなりません。

オリジナル靴下を小ロットで製造するときのデメリットとは?

靴下を小ロットで製造する場合、デメリットもあります。

利益の確保が難しい

靴下はTシャツなど他のアパレル商品と比べると単価が低い商材になります。

ブランドを運営するのはとても手間がかかります。SNSやブログなどへの投稿など、PR活動を地道に続ける必要があります。

仮に靴下を100足製造して、製造原価@500円で、販売価格が@1000円だった場合、利益は1足につき@500円になります。

100足売り切ったときの粗利は50000円です。

靴下原価 @500円x100足=50000円

靴下売価 @1000円x100足=100000円

売価-原価=50000円

上記は粗利ですので、そこからデザイン、販売などにかかる費用や手間を差し引かなければなりません。

中長期的な視点で、販売数量を増やすか、デザインや品質など付加価値をつけて売価を上げることを検討する必要があります。

製造原価が上がる

靴下を小ロットで製造すると、製造原価が大幅に上がってしまいます。

単価が上がってしまうのには、原因があります。

靴下製造を準備するための、糸を編機にセッテイングする工程があります。

所要時間は、3時間〜半日かかります。数量が多くても少なくてもセッテイングに要する時間は同じになります。

一方、編機を回して、靴下を製造する時間については、数量が少ないほうが短くなります。

靴下の編み立てが完了したら、すぐに、次の製品をセットしなければ編機が遊んでしまいます。

セッティングを行っている間は編機を動かすことができません。

工場にとっては、生産設備が稼働し、製品を生み出す時間こそが、お金を生み出すゴールデンタイムになります。

小ロットでの製造は、編機を止める時間において「ロス」が発生するので、その分が原価に反映されます。

サンプルを修正する際に費用がかかる

靴下のサンプルは、数量が多くても少なくても同じ工程を経て製作されます。

サンプルを1回製作する必要を、ロット数で割ったら、確実に少ない方が割高になります。

サンプルを製作するのにも、職人の時間や材料費などのコストがかかります。

小ロットの場合、工場によっては、修正するごとにサンプル代がかかってしまう場合もあります。

修正するごとに費用がかかるとなると、どこかで妥協の決断を迫られてしまうかもしれません。

価格と品質のバランスが取りにくくなる

製造原価が高くなると、販売価格に反映させる必要があります。

価格が高いからと言って、品質が値段相応ではない場合があります。

「生産数量が少ないことによるデメリット」だけで単価があがってしまうケースですと、

品質は同じなのに、靴下を多く取り扱っているブランドとの比較で、見劣りしてしまう可能性があります。

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靴下ブランドを立ち上げるときの製造ロットの決め方とは?

自社ブランドに新たに靴下を加える場合

すでに自社でブランドを営んでおり、ある程度の販売数が見込める場合は「経済ロット」での製造をおすすめします。

靴下の品質は、「材質のランク」「工場の技術」「デザイン」に左右されます。

ブランドの世界観を、きちんと製品に反映させるためには、工場と連携して「作りこみ」を行う必要があります。

新たに靴下市場に参入する場合、「質感」「履き心地」など品質も他ブランドと比べて優れていることが望ましいです。

ブランドの世界観やデザインに惹かれて靴下を購入したお客様が、実際に靴下を履かれて、ご好評を頂くことで、リピート購入率が上がる可能性があります。

メモ

価格やサンプル製作に影響が出ない数量のことを「経済ロット」と言います。工場によって数値が異なります。

ゼロから靴下ブランドを立ち上げられる場合

ゼロから靴下のブランドを立ち上げられる場合、ブランド自体が成功するかどうか試してみないとなんとも言えません。

極力少ない投資金額で、小さなチャレンジを根気を持って、成功するまで繰り返すのがベストです。

初期段階において、靴下を製造する目的は「市場調査」と「経験を積む」ことに絞られます。

小ロットでの製品開発を繰り返して改善を重ねながら、自らの世界観と市場における需要をマッチングさせながら、販路を開拓して行きます。

単価が高くなったとしても、仕入数が少ないので、出費を抑えることができます。損をしない程度の売価で販売し、トントンになるのであれば構わないと思われます。

しかしながら、小ロットの時期が続くと、デザインなどの開発、SNSなどの宣伝にかける時間と利益のつりあいが取りにくいことがあります。

次のステップとして「経済ロット」での発注と、数量が増えて単価が下がったところでの「利益の確保」を目指されることをおすすめします。

小ロットでオリジナル靴下を製作するときの、私たちのサンプルワークの進め方とは?

私たちは、ユニクロでも有名なホールガーメントの横編機を開発したメーカー「島精機製作所」さんが開発したデザインシステム「SDS-ONE APEX3」を導入しています。

システムを使用することにより、実物のサンプルを製作する前にバーチャル上でサンプルを製作することができます。

靴下の絵柄は、一つ一つの網目からできています。

サンプルを製作する際は、デザインを一目一目のピクセルアートと呼ばれる「ドット絵」に置き換えます。

靴下は「頭の中に描いたデザインと、実際のイメージが異なる」ギャップが発生しやすいアイテムとも言えます。

システムを使用することにより、バーチャル上でサンプルの製作ができます。実際のサンプルを製作する前にイメージの確認が可能です。

修正を重ねる「作り込み」を行ってから、実際のサンプル製作に進むことで、小ロット生産にありがちな「妥協」を最小限に抑えることができます。

弊社デザインシステムを実際に業務で使用して3年になりました。サンプルを修正する手間と時間が大幅に圧縮されました。

靴下のオリジナルブランドを立ち上げたい方々に向けた靴下OEM製作の流れ

靴下のオリジナルブランドを立ち上げたい方々に向けて「靴下OEM製作の流れ」のページを製作しました。 お客様とのやりとりが最も多くなる、お打ち合わせから見積もり、サンプル製作からサンプル校了(最終確認) ...

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小ロットでの「ハイブランド」靴下の製造に対応が可能な台湾工場とは?

私自身、靴下を本業としないファンシー雑貨メーカーで、靴下工場を探して、工場との信頼関係を築くところから靴下に取り組んで参りました。

靴下メーカーを立ち上げてからは、数多くのブランド様とご一緒させて頂きました。

自ら壁につきあたりながら、靴下の製造に取り組んできた経験を生かして、個人、法人を問わず「靴下ブランドを立ち上げたい」方々の靴下製造をサポートしております。

私たちの靴下工場は、台湾にあります。海外で製造していることを理由に「低価格」を売りにするつもりはありません。

私たちは、小ロットでも不利にならない、他ブランドと競合ができる「品質」、クリエイターやデザイナーが思う存分作り込みをして頂ける「環境」。

販売に耐えうる「適正価格」を提供したいと考えています。

台湾靴下工場で製造するメリットは、靴下の品質の高さにあります。デザインが細かく、色数が多い靴下の製造に対応ができますので、デザインの幅を広げることが可能です。

「靴下は美術品じゃない。履くものだ」台湾靴下工場社長の口癖です。

細かいデザインの再現と靴下のはき心地を両立させる技術力が工場の強みです。

主に市場価格1000円前後の靴下を製造しており、実際台湾工場で靴下を製造して納品したお客様のリピート率も高めに推移しています。

「靴下ブランドで勝負したい」「靴下以外のカテゴリーですでに販路があり、新たに靴下を開発したい」ブランド様には特に台湾での製造をおすすめしております。

弊社でオリジナル靴下を製作するときの条件について

私たちの価格には下記が含まれております。

  • 参考サンプルの提供
  • 靴下製作に関わるコンサルティング
  • ドット絵の製作と修正
  • バーチャルサンプルの製作と修正
  • 工場でのサンプル製作と修正
  • 製品代
  • カートン代
  • 1個OPP袋代
  • お客様納品先までの物流費
  • 台湾からの輸入手数料及び諸経費(台湾で製造する場合)

最低製造数量  300足〜

靴下の種類によって製造に必要な数量と価格が上下しますので、詳しくはご相談頂けると幸いです。

ブランド、クリエイター、デザイナーと一緒に小ロットから靴下ビジネスを育てる考え方とは?

通常、靴下製造業者の仕事は、お客様の仕様で製造された靴下を納品するところまでになります。

私たちは、お客様の靴下が市場で売れることこそが、ゴールだと考えています。

私たちが、今取り組んでいきたいのが、販売におけるバーチャルデザインシステムの活用です。

デザインが決定しましたら、実サンプルを製作する前に、バーチャルでサンプルを製作し、SNSに上げることにより、市場の初期反応を確認することができます。

そこで好評でも、実際に売れるかどうかは、わかりませんが、一つの指標にはなります。

サービスメニュー

  • 靴下製作についてのご相談(お気軽にご相談くださいませ)

オリジナル靴下製作についてのご質問、ご相談

オリジナル靴下を製作したい方々に向けて、「製造工場を探したい」「どんな種類の靴下が製作できるか知りたい」など状況に合わせた記事を複数紹介しているページもありますので、よろしければご参照ください。

オリジナルの靴下を製作したい方へ

  • この記事を書いた人
岩村 耕平

岩村耕平

合同会社ブリングハピネス代表。株式会社ユニオンシステムWEB運営責任者。中国内モンゴルで中国語とモンゴル語を学んだのち、東京のぬいぐるみ雑貨メーカーで9年間生産管理の仕事をする。2014年に起業し、台湾靴下工場と一緒に「靴下ブランドを立ち上げたい」デザイナー、クリエイター、D2Cブランドに向けた「伴走型でじっくり取り組む靴下製造サービス」を立ち上げる。台湾工場の強みは細かなデザインの再現とはき心地の良さを両立させる技術力。起業してからの7年間で、工場と二人三脚で数多くのブランドの靴下製造を手がける。バーチャルで靴下サンプル製作が可能な島精機製作所デザインシステムを使用。システムの共同導入がきっかけで、2017年~株式会社ユニオンシステムと業務提携。現在は、ユニオンシステムの秋葉原事務所で仕事をしている。2020年~ドラえもん好きが高じて、ユニオンシステムが版権を取得、製造したアイムドラえもん「保湿クリーム」のEC SHOPを運営。現在ドラえもんの靴下も台湾工場で開発中。

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